レッドメモリーが「ダサい!?」|シルビアが炎上したり叩かれたりするワケは?


赤色がトレードマークのREDさんが、愛車S15シルビアをカスタムする『RED MEMORY』。
ときには思わぬ失敗に落胆しつつも、REDさんが心血を注いでカスタムしていく様子は応援せずにはいられませんよね。
一方で、巷では「レッドメモリーのS15はダサい」「シルビアは格好悪い」と言われることも。
この記事ではそうした”レッドメモリーのシルビアはダサい”といわれる噂の真相を探ってみました。

ベースのシルビアS15のボディが直線形状だからレッドメモリーは「ダサい」という説

レッドメモリーで登場するS15シルビアの販売期間は1999年から2002年。
現在では「ネオクラシック」とも呼ばれる”旧車”の一種で、なんと20年以上前に作られた車です。

こちらがノーマルのS15シルビア。
(画像のシルビアはスペックRエアロモデルなので、レッドメモリーに出てくるヴァリエッタとは細部が異なります。)
 
当時は”直線をベースにデザインされた車がカッコいい”とされていた時代でした。
そのため、同時期に誕生した三菱のランサーエボリューションやスバルインプレッサなど、多くのスポーツカーが直線を主体とするボディデザインを採用していました。

三菱ランサーエボリューションⅥ GSR(1999年)

時代は下り、冶金技術も向上した現在。
昨今のスポーツカーでは曲面を主体にしたデザインが増えてきました。マツダNDロードスターやトヨタ90スープラが、その好例です。

トヨタ GRスープラ(2020年)

これに合わせる形で、エアロパーツも純正の曲面形状を延長したデザインが主流になっています。
試みに90スープラにワイドボディキットを装着してみると…

”取って付けた”感が少なく、スポーツカー特有のワイドボディ形状に、より迫力のある演出がプラスされます。

一方でS15などのネオクラシックに曲面形状のエアロパーツを取り付けると…

エアロパーツの曲面形状と車体の直線部分、特に(青丸で囲ったように)後輪周辺のラインが合いません。
S15のようなネオクラシック車両だと、エアロパーツを取り付けた部分だけ”浮いた”印象になることが多々あります。
ベース車両の年代が異なるとここまで印象が変わるのは驚きですね。

もちろん、こうした旧車特有のDIY感も含めて、車イジりを楽しむ方がいるのも事実。
ベースのボディ形状だけを理由に「ダサい」と決めつけてしまうのはもったいないですね。
実際、S15は車イジりのベース車両として、現在でも人気のある車両。
発売から数十年が経過した現在でも様々なサードパーティーからエアロパーツが販売されています。

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いろんなメーカーのパーツを組み合わせているからレッドメモリーは「ダサい」という説

TONEなどの有名工具メーカーを紹介する一方で、”どこそれ!?”と思わずツッコミを入れたくなるような無名メーカーの商品も紹介しているのがレッドメモリーの魅力。
(有名・無名に関わらず”良いものは良い”と褒めるREDさんの姿勢が素敵ですね。)

ここで、カッコいい車イジりの基準とされているものに「ツラ出し」や「チリ合わせ」といった概念が挙げられます。
どちらもパーツ同士の隙間やラインを一定に保つことを指しています。
試しに、エアロパーツのメーカーを一つに絞って、S15シルビアを仕上げてみました。

メーカーを1社にしぼると、フロントバンパー,サイドステップ,リアフェンダーなど、各エアロパーツの地面からの高さが揃っていることが分かります。

反対にこれらのパーツを全て別々のメーカーで組んでみると…

パーツ同士のラインも全てバラバラになってしまいました。
youtubeの中でREDさんがやっているのを真似して複数メーカーのパーツを組み合わせると、全体のラインが崩れやすくなることが分かります。
「面出し」や「チリ合わせ」にも相当な時間と気力を要することがよく分かりますね。

上記の通り、レッドメモリーでは様々なメーカーが登場します。
それもあってか、ときにはREDさん自身が”今回の出来栄えにはあまり満足していません”という趣旨の言葉を口にするときも。
(ネットでも、”パーツ同士のチグハグ感が半端ないww””全体の統一感がなくてダサい”といった批判が見受けられることもありました。)
 
エアロパーツを一つのメーカーに限定すれば、そうした苦労もなくなるのでしょうが…REDさんが色々なメーカーのパーツを組み合わせ、お気に入りのS15シルビアを作り上げていく様子を楽しむのもレッドメモリーの魅力の一つ。
メーカーを絞ると、そうしたチャンネルの面白みも失われてしまうかもしれません。
アプリゲームでは特定のキャラしか使わない”縛り”を楽しむ方がいらっしゃいますが、その逆と思えばREDさんを応援したくなりますね。
実際、世の中にはガチガチのオーバーフェンダーを身にまとい、エアロパーツもてんこ盛りでありながら長くに渡って車好きに愛されてきたS15シルビアもあります。

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車体が赤一色だからレッドメモリーは「ダサい」という説

車体全体にエアロパーツを纏いつつ、それでいて車好きの心を鷲掴みにしたS15シルビア。
それが「Aki Kimura’s Nissan Silvia S15」です。

レースゲームの大人気シリーズ『Need For Speed』に登場する車両です。
初登場は2007年発売の『Need for Speed: ProStreet』。
ド派手なエアロパーツとワイドボディが人気を博し、後継策の『Need for Speed: Heat』(2019年)でもDLC車両として登場しました。
初登場から、なんと15年以上経った現在でも多くのファンに愛されているS15シルビアで、最新作の『Need for Speed: Unbound』でもファンアート車両をダウンロードすることができます。

前述のとおり、シルビアS15のボディ形状は直線がメイン。
普通なら、ワイドボディキットを装着するとホイール周りだけ張り出した雰囲気になり、”取って付けた感”が漂いますが…

 「Aki Kimura’s Nissan Silvia S15」ではパーツの継ぎ目に鋸刃状のペイントを施すことで、つなぎ目をボカし、車両全体の統一感を保っています。

試みにボディ形状は同一のまま、レッドメモリーさんのトレードマークでもあるキャンディーレッドに塗装してみると…

フェンダーの膨らみがかなり主張するような印象になりますね。ワイドボディキットを固定するリベットも目立ちます。
ただ、「これはこれでノーマルと違ったカッコよさがある」ともいえるでしょう。
また、REDさんが赤系統の色だけでペイントするのも、一種の”縛り”ともいえそうです。
「赤色1色だけでS15シルビアをどれだけカッコよくできるのかな?」とyoutubeを見る楽しみ方もあるのではないでしょうか。

ちなみに「Aki Kimura’s Nissan Silvia S15」は上記の通り、レースゲームで登場する架空車両ですが、ベースは日産のS15シルビア。エアロパーツのRocket Bunnyも、TRA京都という実在メーカーの一ブランド。
そのため、現実世界でも両者を組み合わせてペイントすればAki kimura仕様のS15を作ることは可能です。
痛車ともまた違ったテイストを楽しめますから、S15ユーザーの方は試してみるのも一案かもしれません。

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VIP仕様を彷彿とさせるデザインだからレッドメモリーは「ダサい」という説

レッドメモリーのS15シルビアを批判する意見としてよく見かけるのが、”VIP仕様っぽくてダサい”という意見。
VIP仕様=族車というネガティブなイメージもあってか、REDさんのS15シルビアにも厳しい目線が向けられてしまうのでしょう。


たしかに、低い車高、車体から張り出したオーバーフェンダー、大径ホイールといった具合に、REDさんのS15シルビアにもVIP仕様と呼ばれるカスタムと同様の改造が見受けられます。
とはいえ、これらのカスタムは自動車レースの世界から派生してきたもの。
コンマ1秒の世界で速さを競い合うレースでは、より速く走るためにノーマル車両を改造します。
空力的に車体の浮き上がりを抑えるために車高を下げたり、コーナー旋回中の遠心力に耐えるためにタイヤ幅を広げ、さらには車体を幅広(ワイドボディ)にするのも、そうした改造の一つ。
こうしたプロの世界の改造が、”レーシーなカスタム”ともて囃され、今日の自動車カスタム文化に根付くようになりました。
REDさんのS15シルビアも、これらのカスタム文化を踏襲した部分があるのでしょう。
それだけに、VIP仕様に似た印象を受ける人もいるのかもしれませんね。

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レッドメモリーが「ダサい」と言われるワケ|まとめ

結論からいえば、”ダサい”と思うか否かは見る人の主観によるところが大きいので、”REDさんのカスタムが間違っている”などとは誰も言えないでしょう。
この記事ではレッドメモリーのS15がダサいと言われる理由を検証してみました。
深堀りしてみると、ベース車両が直線を基調としたデザインのS15シルビアであることや、ペイントに赤一色しか使わないことから生じる”縛り”が見えてきました。
そんな中でも健気にS15シルビアのカスタムを続けるREDさんには本当に頭が下がりますね。

2011年9月に開設されてから、今年で12年を迎えるRED Memoryは自動車系youtube界でも老舗のチャンネル。
これからもREDさんのS15シルビアカスタムから目が離せませんね。

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