ケリイブレッド【炎上】逆切れ?店舗は特定された?何が問題だったの?


2024年3月20日
Tiktokで、”自分の駐車場枠にパン屋の客が駐車しているので店長にクレームを伝えたところ逆切れされた”とする旨の告発動画を男性が投稿し、物議を醸しています。
問題となったパン屋がどこなのか、また法的にどのような論点を生じるか調査してみました。

パン屋ケリイブレッド【炎上・逆切れ?】事件は何があったの?

件の動画は、kenkenpa0515.sab(⭐️焼肉けんちゃんねる⭐️)のアカウント名で公開されました。

動画内では、撮影者の男性がこれまでの経緯を説明しています。
概要は以下の通り

  1. アパート1階に店を構えるパン屋があり、当該店舗の駐車場枠と男性の枠が隣接している。
  2. パン屋利用客が自分の駐車枠に車を停車していたため、やむを得ずパン屋の駐車枠に駐車したところパン屋からクレームを受けた
  3. 以上の事情があったうえで、ある日、男性が自分の駐車枠に無断で車を停められていることを発見。
    パン屋利用客の無断駐車ではないかと訝しみ、パン屋に相談に行きます。
    パン屋のスタッフは

  4. 車種を店内の利用者に伝え、誤って駐車した客が居ないか確認。確認が取れなかったため自店の利用者ではないと判断。厨房に引き返します。
  5. 男性は車を追いかけてパン屋の利用者であったことを確認。再びスタッフに詰め寄ります。
  6. 男性は自分の車を、パン屋の駐車場枠に駐車した際(上記2)にはパン屋からクレームを受けたことを批判。
  7. これに対しスタッフ側は、自店が賃借料を払っている駐車場枠に無断駐車することは今回の駐車とは無関係に許しがたいと反論
  8. また、客には店舗横の張り紙で、駐車禁止を呼びかけていることを主張
  9. 加えて、すでに退店してしまった客の行為まではハンドリングできない。また、客も車を動かしたし、自分たちも店舗側としてやれることをやっていると主張

最後は男性側が「あっそう。分かった分かった」という言葉を後に、退店する様子が写っています。

当初は4の理由で憤慨した男性の主張が、スタッフに詰め寄る際には2にすり替わってしまっていること。このことから、スタッフも2に対する反論として6の持論を展開。男性との会話が噛み合っていないように見受けられます。また、4のクレームに対しては7と8の反論を展開。特に、当事者同士に諍いが残ったまま8の言があったため、”逆切れされた”との印象が残ってしまった様子ですね。

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パン屋ケリイブレッド【炎上・逆切れ?】事件のパン屋は特定されたの?

動画に写り込んでいた店舗の看板、その他の周囲の様子から、件のパン屋は愛知県名古屋市中川区高杉町343にある『ケリィブレッド』であることが特定されました。

画像から察するに、(ペンキがかすれていて見辛いですが)3,5,6の枠がパン屋の駐車場。
電信柱で隠れている7が男性の駐車場の模様です。

現在ではXを中心にSNSで広く知られるようになっています。
Xでは店舗の対応を非難する声も見受けられ、一部では不買運動も広がっている模様です。

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パン屋ケリイブレッド【炎上・逆切れ?】事件は何が問題だったの?

男性が詰め寄る際の口調や、対応した店舗スタッフの立ち振る舞いなどが物議を醸した本件。
一体何が問題だったのでしょうか?

動画を見直してみると、『店舗利用者が第三者に損害を生じさせた場合、当該店舗も何らかの責任に問われるのか』という点に収斂するように思われます。
この点で参考になるのが民法715条。
従業員が第三者に損害を与えた場合、使用者(雇用者)にも賠償責任が生じることを定めた規定です。
今回の事例に照らすと、男性の駐車枠に車を停めたのはパン屋の客であって従業員ではありません。
とすると、民法715条を根拠に損害賠償請求するのは難しそうです。

そうした中で、参考になるのが2020年に発生した東京オートサロンの『ランボルギーニ空ぶかし騒動』(こちら)です。
この事件では自動車展示イベント(東京オートサロン)の閉幕後、一部の出展者が場内でエンジンを空ぶかし。
そのまま車両を場外に搬出し、道路運送車両法の保安基準を満たさない音量のマフラーや、光量基準を満たさない電飾を施したまま公道を疾走。
各方面から物議を醸し、主催者側にも一定の責任があるのではないかという問題提起がなされました。

結局この件では、オートサロン側と会場であった幕張メッセが、
・指示されるまではブースから車を動かさない
・エンジンを掛けるのは搬出で移動するときのみ
・不要にエンジンを掛けない
等の厳格なルールを出展者側に呼び掛けていたため、主催者や会場側が法的に責任を問われるということはなかった模様です。

近隣住民に迷惑をかけないよう、出来得る限りの配慮を主催者側は呼びかけた。これを遵守するかは出展者側の問題であり、出展者側のモラルにまで主催者側が責任を負ういわれはない、という判断だったのでしょう。

長くなりました…
こうした先例を振り返ってみると、今回の事例では『パン屋側が男性の駐車場への駐車をしないよう、利用者に適切な呼びかけを行っていたか』が論点になりそうです。
実際に動画に写り込んだ貼り紙(1:50あたり)を読んでみると…
店舗前の道路に駐車しないことは呼びかけられていますが、男性の駐車枠である「7」に車を停めてはいけないことには一切触れられていません。

一方で、「カラーコーン置いとけば」といった具合に、男性側の自衛策の至らなさを指摘する声も見受けられました。

様々な意見が飛びかい3月20日には12万件ものインプレッションに至った本件。
世間の目を集めているだけに、今後の推移が気になる事件でした。








1 COMMENT

ななし

これ難しいですよね。
視点(この動画で言及されていない部分も含む)により色んな解釈が出てくる。

◆すでに何回も同じやりとりが起こっていて、都度パン屋へ是正を求めているが、明確に7番の駐車を避ける旨を今まで一度たりとも客側に明示をしてないのか。
◆大家には相談しているのか?また、大家は動かないのか?
◆客は不法侵入になるのか?とすると、パン屋は今回だけと言うような突発的な話ではなく、既に顕在化されていた客の犯罪抑止に努めていなかったみたいな話になるのか?
◆パン屋は人の財産で(撮影者の契約した駐車場を利用し)財を築いている事になるのか?
◆投稿者は現時点で動画を撮影し晒す行為は合理的なのか?
とかとか

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